中央アジアのカザフスタンでは、燃料価格引き上げに抗議するデモで混乱が続いていますが、最大都市アルマトイの空港がデモ隊に占拠されたことで現地に足止めとなっているアシアナ航空の旅客機と韓国人について、韓国政府は早期に帰国できるよう現地当局との外交協議に力を注いでいます。
カザフスタンでは、車の燃料として使っている液化石油ガス(LPG)の急激な値上がりを背景に、2日から国内各地で大規模な反政府デモが続いていて、治安当局とデモ参加者が衝突する事態に発展しています。
デモの参加者と治安当局の双方に多数の死傷者が出ていて、負傷者は1000人を超えているということです。
最大都市アルマトイでは国際空港が一時占拠され、現地時間の5日に空港に到着したアシアナ航空の乗客と乗務員37人が現地で足止めされ、このうち22人は現地の自宅や知人の家に、15人は現地のホテルに移動しています。
海外のメディアなどによりますと、空港は今では治安当局の統制に入っていますが、まだ運航は再開していないということです。
外交部は8日と9日、カザフスタンの韓国大使館やアルマトイの韓国総領事館とテレビ会議を開いて対策を話し合うとともに、カザフスタン駐在韓国大使がカザフスタン外務省の高官に会い、足止めされているアシアナ航空の旅客機が早期に帰国できるよう、支援を要請したということです。
現地に滞在する韓国人の被害は今のところ確認されていません。