大統領直属機関の国際会議で招待していた台湾の閣僚による演説を当日朝になって突然中止し、台湾政府が抗議した問題について、大統領府青瓦台は21日、「中国を意識した措置ではなく、韓国の外交ルールに従ったものだ」と述べました。
台湾の外交部は21日、「韓国の第4次産業革命委員会が16日に開催した会議に台湾のIT担当の閣僚、唐鳳政務委員が招かれ、オンライン講演を行う予定でしたが、当日早朝に韓国側からキャンセルを通知された」として、韓国側に抗議しました。
これをめぐって、台湾問題に神経をとがらせる中国の立場を考慮し、韓国政府が唐氏の出席を取りやめたとのではないかという見方が出ています。
これについて、青瓦台の関係者は22日記者会見し、「唐政務委員の演説の取り消しは、あらゆる状況を総合的に検討して決定したものである」として、中国との関係を意識した措置ではないと否認しました。
そのうえで「経済、文化などにおいて台湾と非公式的な関係を通じて実質的な交流を広げていくという韓国政府の姿勢に変わりはない」と述べました。