韓国駐在アメリカ大使が11か月間空席となっていることについて、外交部の当局者は「アメリカ側が早期指名のため努力していると承知している」と話しました。
外交部の当局者は20日、バイデン政権による韓国駐在アメリカ大使の任命が遅れていることについて、「外国の人事動向についてコメントするのは適切でない」としたうえで、「アメリカ側が早期指名のため努力していると承知している」と話しました。
バイデン政権による韓国駐在アメリカ大使の任命が遅れていることについて、外交関係者の間では最近、懸念の声が高まっています。
韓国駐在アメリカ大使は、前のトランプ政権が任命したハリス大使がバイデン政権の発足に合わせてことし1月に離任して以来、11か月間空席となっています。
アメリカで政権が交代し、新たな大使が赴任するまでには、候補者の指名やアメリカ連邦議会の上院の承認などの手続きを経なければならず、通常、数か月間空席となるのは必至です。
前任のハリス大使が赴任した際にも、オバマ政権が任命したリッパート元大使が離任してから1年6か月間空席でした。
しかし、バイデン政権の場合、政権発足から1年が過ぎているにもかかわらず、韓国駐在大使の指名すら行っていないということで、懸念の声が出ています。
韓米間の重要な意思疎通のルートとなる韓国駐在大使の不在は、両国の外交的コミュニケーションにも影響を及ぼしかねません。
このためアメリカ政界からも、早急な韓国駐在大使の任命を求める声が出ています。
最近韓国を訪れた民主党のジョン・オソフ上院議員は現地時間の17日、バイデン大統領宛てに、韓国駐在大使を早急に指名するよう求める書簡を送っています。
外交部の当局者は、「韓米同盟はことし5月の首脳会談をきっかけに包括的、互恵的なグローバル同盟に発展していて、両国は最上の関係を保っていると双方は評価している」と強調しました。