オーストラリアを国賓として訪れている文在寅(ムン・ジェイン)大統領は現地時間の13日午前、首都キャンベラでモリソン首相と首脳会談を行い、国交樹立から60年を迎えて、両国関係を包括的戦略パートナーシップに格上げすることで一致しました。
両国は首脳会談の後、カーボンニュートラルや水素に関する協力、鉱物資源のサプライチェーン強化に向けた協力、防衛産業での協力、「K-9」自走砲の輸出契約の合わせて4件のMOU=了解覚書を締結しました。
最近、韓国では尿素水の供給不足が深刻な問題となったことから、政府は、今回の首脳会談で、供給先を多角化し、サプライチェーンの安定化を図るため、オーストラリア側の協力を求めました。
またカーボンニュートラルや水素経済など、気候変動に対応するグリーン経済の協力や、「K-9」自走砲の輸出など防衛産業の協力も進めていくことで合意しました。
オーストラリアは、ニッケル、リチウム、コバルトの埋蔵量がそれぞれ世界2位で、レアアースの生産量は世界4位となっています。
文大統領は、会談後の共同記者会見で、韓国とオーストラリアが60年間築いてきた友情と信頼にもとづいて、新たな時代をともに準備して行こうと呼びかけました。
モリソン首相も、新型コロナの感染拡大以降、初めての国賓として文大統領を招いた意味を強調し、60年を迎えた両国関係の一層の強化に向けて、ともに努力していく考えを表明しました。