残りの任期が半年となった文在寅（ムン・ジェイン）大統領は9日、任期が終わるまで、国民生活の完全な回復に向けて最善を尽くす考えを示しました。
文大統領の任期は来年5月9日までです。
文大統領は9日の閣議で、冒頭、「残りの任期がちょうど半年となった。政府は、最後まで国民生活のコロナからの完全な回復に向けて最善を尽くす。再び困難な状況に陥っている国が多いが、韓国は後退することなく、完全な日常回復に向けて前進できるよう、感染状況の管理に全力で取り組む」と述べ、残りの任期に感染対策や経済の回復に集中する方針を明らかにしました。
文大統領は、「段階的な日常回復が行われたことで、国民の日常生活が活気を取り戻している。皆様の努力で、ワクチンの高い接種完了率を達成したため、自信を持って日常回復への道に進むことができている」と国民に感謝の意を示しました。
文大統領はまた、中国が最近、尿素の輸出前検査を義務付けたことで、ディーゼル車に必要な尿素水の品薄現象が深刻化している問題について触れ、外交能力を総動員して、公共部門で余裕のある分を優先的に活用するなど対応を急ぐよう改めて指示しました。
国民生活と経済については、国民の不安が高まれば、国政運営の推進力が損なわれて任期末に影響力が落ちる「レームダック現象」が加速する恐れがあるとして、公職者は警戒意識を持って早急に対応するよう呼びかけました。