KOICA＝韓国国際協力団は19日、世界人道デーに合わせ、イラクの紛争地域に住む女性の治療や社会復帰などをサポートする事業を行うと発表しました。
過激派組織「イスラム国」との紛争で大きな被害を受けたイラクの北部では、600万人を超える難民が発生しました。女性の被害も深刻で、イスラム国の支配の下、強制結婚や性的暴行、DV（ ドメスティック・バイオレンス）、家の名誉を守るという名目で女性に対して行われる名誉殺人など、女性に対する犯罪が相次ぎ、イスラム国が撤退した後でも、女性が受けた被害の傷は癒えていません。
KOICAは、これらの女性を支援するため、2023年までに299万ドルを投じ、UNFPA=国連人口基金と連携して、支援事業を行う方針です。
事業の内容をみますと、被害を受けた女性を対象に治療やカウンセリングのほか、法律支援、社会への復帰などを総合的にサポートするワンストップ支援センターを2か所設立する予定で、およそ9万3000人の女性がサービスを受けられるようにします。
また、ジェンダー問題を担う、関連機関の職員などを対象に、能力強化に向けた教育プログラムを提供するということです。