韓国政府は、気候変動に対応するための「2050カーボンニュートラルシナリオ」の政府方策を初めて公開しました。
2050カーボンニュートラル委員会は5日、記者会見を開き、2050カーボンニュートラルシナリオの草案を発表しました。
2050カーボンニュートラルシナリオとは、大気中の二酸化炭素の排出量が「実質ゼロ」と見なされる「カーボンニュートラル」を実現した際の様子やそれまでの過程を予想した、いわゆる青写真です。
今回、委員会が発表したシナリオは3つです。
最初のシナリオは、新規の石炭火力発電所7基を少なくとも2050年まで維持して、2050年の二酸化炭素の排出量を2540万トンにするものです。
2番目の案は、石炭発電を中断する代わりに、天然ガス発電を維持する方策で、二酸化炭素の予想排出量は1870万トンです。
最後のシナリオは、2050年の二酸化炭素の排出量をゼロにするもので、石炭発電や天然ガス発電をすべて中断する計画のほかにも、電気自動車や水素自動車などの無公害車両の普及率を97%にまで引き上げる内容などが盛り込まれています。
委員会は、この3つのシナリオを9月までに「カーボンニュートラル市民会議」などを経て意見聴取を行う計画です。
政府の2050カーボンニュートラルシナリオは10月末に確定されます。