韓国政府は、駐留アメリカ軍の撤退で治安が悪化しているアフガニスタンに滞在する韓国人に対して、撤収するよう改めて呼びかけました。
外交部は5日、現地に派遣された安全点検団が先月28日から30日、アフガニスタンを訪れ現地に滞在する韓国人たちと面談し、早急な撤収を呼びかけたと明らかにしました。
外交部の当局者は、「アフガニスタンの治安が悪化し、脱出ルートがなくなるなど最悪の場合に備えて撤収を呼びかけた。政府の撤収要請にも一部の韓国人が個人の事情などで現地に滞在している」と話しています。
ことし5月からアフガニスタンに駐留していたアメリカ軍の撤退が始まり、反政府武装勢力タリバンが、アフガニスタン政府に対する攻撃を強化するなど、内戦が激しくなっています。
韓国政府は現地の治安が悪化していることを受けて、先月初めに6月20日までに撤収するよう呼びかけました。
韓国政府はアフガニスタンを旅行禁止地域に指定していて、滞在するためには国の許可が必要です。
政府は3か月単位で滞在許可を出していますが、現在、現地にいる韓国人で滞在期限が最も長く残っている人が7月末までだということです。
政府は滞在期限が過ぎても撤収しない韓国人に対して、旅券法に基づいて告発措置をとることを検討しています。
政府の許可を得ずに旅行禁止地域に入国、または滞在する場合、1年以下の懲役または300万ウォン以下の罰金が科されます。