イギリス南西部のコーンウォールで今月11日から13日まで開かれたG7サミット=主要7か国首脳会議では、開催が期待されていた韓日米首脳会談と韓日首脳会談は実現しませんでした。
文大統領は議長国のイギリスから招待され、ゲスト国としてG7サミット拡大会議に出席しました。
G7サミットが開かれた2泊3日の間、文大統領と菅首相は、拡大会議の第1セッションが始まる前に会場内で簡単な挨拶を交わし、続いて議長国イギリスのジョンソン首相夫妻が主催した夕食会の会場で1分ほど対面したということです。
中国けん制に乗り出したバイデン大統領が、韓日米3か国の連携を強調しているほか、菅首相も東京オリンピックの成功に向け全力で取り組んでいるため、韓日もしくは韓日米首脳会談が実現する可能性が高いとの見方が出ていました。会談が実現すれば、2019年12月以来1年半ぶりに韓日トップによる対面会議となり、これを通じて冷え込んだ韓日関係が改善に向かうきっかけになると期待されていました。
G7サミットに先立ち、大統領府青瓦台は「韓日米もしくは韓日首脳会談の調整などはしていない」としながらも、「対話には開かれた立場だ」と述べ、会談の可能性に言及していましたが、結局は実現しませんでした。
文大統領は去年9月に就任した菅首相に対し、歴史問題と未来志向の協力関係を分離して対応するなど、両国の懸案の解決に取り組むことを提案するメッセージを送ってきました。
しかし、韓日首脳会談と韓日米首脳会談が実現しなかったことで、歴史問題の解決や、韓日関係の改善に向けた韓日トップによる協議の目途が立たなくなりました。
これに加え、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の公式ホームページに掲載された「日本地図」に独島(トクト、日本でいう竹島)が示されている問題で韓日関係がさらに悪化しているうえ、日本側は、韓日関係の改善に消極的だという声もあります。
★2021年6月24日修正