去年、安全検査を受けた北韓の船舶のすべての船舶で、1件以上の欠陥が見つかったことがわかりました。
アジア太平洋地域における船舶への検査のモニタリングを行っている国際組織「東京MOU」が20日に公表した報告書によりますと、去年、安全検査を受けた北韓の13隻の船舶のうち、全ての船舶で、1件以上の欠陥が発見されたということです。
東京MOUは、検査を受けた船舶のうち2隻について、欠陥が解決されるまで船舶の運航を停止する停船措置を出しました。
また、北韓をブラックリストに載せ、今後、北韓の船舶に対し、通常より高い比率で安全検査を行なうことにしました。
報告書では、北韓の船舶のほとんどが、火災安全や救助装備、非常システムの不備で安全検査に通らなかったと説明しており、北韓の経済難を背景に、老朽化した船舶を廃棄・修理できなかったものとみられます。
北韓の船舶に対する安全検査は、2016年に275隻、2017年に185隻、2018年に79隻、2019年に51隻と減少を続け、去年は、新型コロナウイルスの影響で13隻と、大きく減少しています。