鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官が、就任後初めて中国の王毅外相と会談することになりました。
外交部によりますと、鄭長官は王毅外相の招請で4月2日に中国の福建(ふっけん)省・廈門(アモイ)市を訪問し、3日には韓中外相会談を行う予定だということです。
韓国の外交部長官が中国を訪問するのは2017年11月以来3年ぶりで、韓中外相会談は去年11月以来4か月ぶりです。
鄭長官は、ことし2月に王毅外相と電話会談を行ったことはありますが、対面で会談するのは就任後初めてです。
外交部は今回の鄭長官の中国訪問について、「今月17日の韓米外相会談、25日の韓露外相会談に続き、韓半島周辺の主要国と戦略的疎通を続けていくという意味がある」と説明しました。
そのうえで、「今回の韓中外相会談は、両国関係の発展方案を模索するとともに、韓半島や国際問題などについて深く議論していくきっかけになる」としました。
また、今回の韓中外相会談で、習近平国家主席の韓国訪問についても議論するとともに、北韓の相次ぐ挑発とアメリカの対北韓政策など、韓半島情勢についても意見交換し、韓半島平和プロセスに対する中国の支持と、建設的な参加に向けた取り組みなどについて集中的に議論するものとみられます。
一方、韓中外相会談とほぼ同時に、韓日米3カ国の安全保障当局者による会議がアメリカで開かれる予定となっています。
アメリカ政府は現地時間の30日、声明を発表し、「ホワイトハウスのジェイク・サリバン安保担当大統領補佐官が来月2日に日本の北村茂国家安保局長と韓国の徐薫(ソ・フン)国家安保室長と協議を行う」と発表しました。
会議では、北韓の核問題をはじめ、中国をけん制するための協力策が主な議題になるものとみられます。
アメリカと中国が今月18日と19日にアメリカのアラスカ州で開催された高官級会談で激しく対立してから開催される高官級会議であるため、アメリカと中国の間に挟まれた韓国の厳しい立場が浮き彫りになるとの懸念が出ています。