アメリカのバイデン大統領は、北韓が短距離巡航ミサイルを発射したことについて、「北韓政権にあまり変化が見られないことを意味する」と話しました。
ロイター通信は現地時間の23日、北韓のミサイル発射に関する記者団の質問に対してバイデン大統領が「北韓政権にあまり変化が見られないことが分かった」と述べたと報じました。
これに先立ち、ワシントンポストなどは、アメリカの政府当局者の話を引用し、「北韓が週末に短距離ミサイル2発を発射した」と報じました。
北韓が短距離ミサイルを発射しことが伝えられた後、アメリカの政府当局者は記者会見を通じて、「北韓の短距離ミサイルの発射は、国連安保理の決議違反や挑発ではない」と述べ、韓国政府の関係者と同じ考えを表明しました。
アメリカは、対北韓政策を検討し策定する最終段階を迎えていて、北韓を刺激する行動はできるだけ控える立場を示しています。
アメリカの政府当局者は、「われわれが対話の扉を閉ざしたと北韓が認識する状況は避けたい」と述べ、「われわれは北東アジアの同盟とともに、北韓問題に関与する準備ができている点を伝えたい」と強調しました。
そのうえで、「アメリカの新たな対北韓政策に関する検討がほぼ完了しており、最終検討を行うため、週末にアメリカと韓国、日本の安保室長の間で会議が開かれる」と明らかにしました。
一方、韓国の合同参謀本部の関係者は24日、「北韓が21日に平安南道(ピョンアンナムド)温泉(オンチョン)付近から西海に向けて、短距離巡航ミサイル2発を発射した」と発表しました。
今回のミサイル発射について、北韓は安保理制裁の対象ではない巡航ミサイルを発射し、韓国とアメリカの反応を見る狙いがあったとの分析が出ています。