来月のソウル市長の補欠選挙に向けて、野党陣営の統一候補を決める世論調査が行われ、最大野党「国民の力」の呉世勲(オ・セフン)候補が、「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補を支持率で上回り、統一候補に選ばれました。
「国民の力」と「国民の党」の候補一本化に向けた実務交渉団は23日、国会で記者会見を開き、世論調査の結果、統一候補に「国民の力」の呉世勲氏が決まったと発表しました。
世論調査は、両党が選んだ世論調査会社を通じて、22日午前10時から午後8時半まで携帯電話によるアンケート方式で行われました。
ただ、詳しい得票率は公職選挙法の規定に従って発表しませんでした。
これによって、来月の補欠選挙は、与党「共に民主党」の候補、朴映宣(パク・ヨンソン)氏と事実上の一騎打ちの構図となりそうです。
呉氏は、ソウル市長だった2011年、小学校の給食無償化に反対し、市長のポストをかけて給食無償化の範囲を問う住民投票を強行しましたが、不成立となったため、責任を取って辞任しました。
それ以降、総選挙に連続して挑みましたが、敗北しています。
次期大統領選挙の候補としても名前が挙がっていますが、ことし1月7日に安哲秀氏の入党を求めたところ、安氏が拒否したため、「安氏が入党しないなら、自分が出馬するしかない」としてソウル市長補欠選挙に立候補しました。
その後、今月4日、「国民の力」の候補選びで最終的に選ばれ、安氏との一本化交渉を進めてきました。
出馬した当初は、安氏に比べて劣勢と評価されましたが、認知度や「中道保守」というイメージが評価され、支持率が上がったとみられます。
一方、安氏は23日、「世論調査の結果をソウル市民の選択として受け止める」と敗北を宣言し、野党陣営の勝利に向けて一生懸命手助けする考えを示しました。
2020年4月22日修正