文在寅(ムン・ジェイン)大統領は25日、韓国南部の釜山(プサン)を訪ね、ソウル一極集中の解消に向けた「東南圏メガシティ」構想についての進捗状況を確認しました。
「東南圏メガシティ」とは、空港や鉄道・港湾などのインフラを整備し、釜山市、蔚山(ウルサン)市、慶尚南道(キョンサンナムド)をつなぐ超広域生活圏を構築するという構想で、2040年までに、「東南圏メガシティ」の人口を1000万人誘致し、地域内総生産を2倍増やすことを目標としています。
文大統領はこの日、釜山の釜田駅に行われた「東南圏メガシティ」構想の報告会に参加し、宋哲鎬(ソン・チョルホ)蔚山市長から「東南圏メガシティ」構想の進捗状況について報告を受けました。
今回の釜山訪問には、与党「共に民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)代表のほか、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官らも同行し、「東南圏メガシティ」構想に、政府が全面的に支援する意向を示しました。
一方、文大統領の釜山訪問をめぐっては、野党側から、釜山市長の補欠選挙を40日後に控えたなかで大統領が釜山を訪問し、「東南圏メガシティ」に関する報告を受けるのは、選挙介入に当たる行為だと批判する声が出ています。
これについて、大統領青瓦台は、文大統領の釜山訪問は、韓国版ニューディールの円滑な推進と地域の均衡発展のためのものであり、以前から計画されていた日程だとして、選挙とは無関係であると説明しました。