新たに韓国駐在日本大使に任命された相星孝一(あいぼし・こういち)大使は、着任直後、韓日両国は重要な隣国同士であるとし、韓国と日本、アメリカによる連携は不可欠だと強調しました。
相星大使は今月15日、在韓日本大使館のホームページに掲載した赴任の挨拶で、「日韓両国は双方の国民がそれぞれの政治、経済、社会、文化に高い関心を有する重要な隣国同士である」とし、「この地域の安定のためには日韓・日米韓の連携が不可欠だ」と強調しました。
そのうえで、「日韓関係はこれまでになく厳しい状況にあることも認識しており、責任の重さを感じている」としました。
今月12日に韓国入りした相星大使は、現在ソウル官邸で自己隔離していて、隔離が終わり次第、信任状を提出し、本格的に活動を始めるものとみられます。
相星大使の在韓日本大使館での勤務は、今回で3回目となります。
相星大使は1983年に外交官生活を始め、1999年に一等書記官として、2006年には政務公使として韓国に派遣され、合わせて4年2か月間勤務し、韓国語を流暢に話せるということです。
大統領府青瓦台が韓日関係の改善に強い意思を示しているなか、「親韓派」として知られている相星大使が、両国関係の改善に貢献できるとの見方が出ています。
相星大使は、韓国で勤務していた頃に知り合った青瓦台の金炯辰(キム・ヒョンジン)国家安保室第2次長とも親交があると伝えられています。
相星大使は、「二度の韓国勤務や海外勤務を通じて知り合った韓国の友人たちと折に触れて連絡をとってきたこともあり、韓国を離れてそれほど長い年月が経ったような気はしない」とし、「現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、日韓間の交流には大きな制約があるが、新型コロナウイルス感染症が収束すれば様々な交流や人的往来が再開できるように環境醸成に努めるとともに、韓国で何が起きているかについて高い感度を持って職責を果たして行きたい」と決意を示しています。