アメリカのバイデン次期大統領の就任式が今月20日に迫るなか、韓国駐留アメリカ軍のロバート・エイブラムス司令官は、今のところ、北韓による挑発の兆しは確認されていないとする一方、今後も北韓の動向を慎重に見守る姿勢を示しました。
エイブラムス司令官は5日、ワシントンDC韓米研究所(ICSA)が主催したビデオ会議形式でのセミナーで、「北韓による重大な挑発があることを示すいかなる兆しも見られていない」と話しました。
そのうえで、「これは今日の状況であり、来週には状況が変わるかもしれない」として、北韓の朝鮮労働党大会でどのような結果が出るか、慎重に見守る姿勢を示しました。
また、北韓の非核化問題について、エイブラムス司令官は、「外交的な活動が維持されるよう、現在の緊張緩和状態が続くことを願う」として、「我々は戦場での解決を望んでいない。北韓の非核化問題が外交によって解決され、韓国のために、永久的な平和を追求したい」と述べました。
韓米合同軍事演習の再開に苦慮していないかという質問に対しては、「再開という言葉は、中断されたことを意味するが、合同演習は中断されたことがない」として、この3年間いくつかの訓練を中止、延期したり、合同演習の規模や範囲を調整したりしたが、合同演習を中断したことはないと強調しました。