停職2か月の懲戒処分を受けた尹錫悦(ユン・ソギョル)検察総長が懲戒処分の執行停止を求めた裁判の1回目の審理が、22日、ソウル行政裁判所で行われましたが、結論は出ず、24日に再度、審理が行なわれることになりました。
秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官は先月24日、尹総長に対する職務執行の停止と懲戒を請求し、法務部の懲戒委員会が停職2か月の処分を議決したのを受けて、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今月16日、これを承認しました。
これに対して尹総長は17日、懲戒処分の取り消しを求める訴訟を起こしたほか、訴訟の結論が出るまでの懲戒処分の執行停止を申し立てました。
裁判所で申し立てが認められれば、尹総長は即座に職務に復帰することができます。
懲戒処分の執行停止に関する1回目の審理が22日、ソウル行政裁判所で行われ、この日の審理には、尹総長と、秋長官は姿を見せず、それぞれの弁護団が出席しました。
審理はおよそ2時間にわたって行われましたが、ソウル行政裁判所は、双方の立場が大きく対立しているとして、24日に2回目の審理を開くことを決めました。
審理の後、尹総長側の弁護士は記者団に対し、「尹総長に対する懲戒手続きは、違法かつ不当に進められ、懲戒処分が、検察の中立性と独立性を根本的に損ねた」として、「このようは法治主義の侵害を1秒も放置できないと判断し、裁判官にこの状態を回復することが急がれると説明した」と述べました。
一方、秋長官の弁護士は、「懲戒処分は、憲法と法律が定める民主的統制の一環として行われたものであり、検事懲戒法に、検察総長も懲戒できることが定められているということを裁判官に説明した」と述べました。