文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、次世代の産業として注目されるバイオ分野に対し、研究開発(R&D)予算を増額するなど、バイオ産業の育成を全面的に後押しする考えを示しました。
文大統領は18日、多くのバイオ企業が拠点を置いている仁川(インチョン)市・松島(ソンド)にある延世大グローバルキャンパスを訪ね、バイオ産業の関係者と面談しました。
文大統領は、企業への投資の成果を、産業と国全体に広げるためには、バイオ関連素材・部品の国産化や人材の供給などの面で、政府の役割が重要だとの認識を示し、バイオ産業の育成に向け、積極的に支援する方針を表明しました。
この日の訪問には、洪楠基(ホン・ナムギ)副総理兼企画財政部長官や 成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官なども参加し、民間企業によるバイオ産業への投資計画などの内容を盛り込んだ「バイオ産業育成に向けた政府戦略」を発表しました。
それによりますと、政府が、バイオ分野における主な民間企業を対象に調べたところ、それらの企業が、2023年までにバイオ分野に投資する金額は、およそ10兆ウォンと推計されるということで、投資が実行されれば、2023年までに、生産が年平均でおよそ20%増加するほか、およそ9300人の雇用を生み出すことが見込まれます。
政府は、民間企業が計画している投資が実行されるよう、 来年1月から始まる2021年度予算で研究開発を支援する関連予算として、ことしより3割増額した1兆7000億ウォンを投じるなど積極的に後押しする計画です。