韓国と日本のメディア関係者は、8日に開かれたテレビ討論会で、日本の首相が交代しても、韓日関係の改善は難しいという見通しを示しました。
韓国言論振興財団は、韓国と日本のメディア関係者による討論会を、8日、オンラインで開き、韓日関係の現状と改善策について意見を交わしました。
参加した関係者は、日本の次期首相に有力視されている菅義偉官房長官が次の首相になっても、日本の政策基調は変わらないだろうという見方を示しました。
このうち東京新聞の五味洋治論説委員は、安倍首相のアバターとも呼ばれている菅氏が首相になっても、政権の路線が変わることは期待できないうえ、次の首相は国内問題に集中することになるため、韓日関係には大きな労力をかけないだろうと述べました。
韓国の中央日報の金玄基(キム・ヒョンギ)編集局長は、両国関係が悪化した日本側の要因は、安倍首相個人の考えによるものではなく、日本人全体の韓国に対する不信から始まっており、指導者の交代で関係が改善されるとは期待できない。文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本の首相交代を、両国関係改善の機会として活用する意思があるかどうかがカギであると語りました。
また、ことし11月に開催が予定されている韓日中3国の首脳会談については、韓国側は、今年の韓日中首脳会談が韓国で開催されれば、韓日間の最大の懸案である元徴用工問題について対話する好機になると期待を示した一方、日本側は、新型コロナの影響で、首脳会談の開催自体が不透明である。コロナが収束しても、韓国側がこの問題を解決する意向を示さなければ、日本の首相が訪韓しない可能性もあると指摘しました。
今回の討論会は、動画配信サイトの「ユーチューブ」でライブ配信されており、韓国言論振興財団のユーチューブチャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCK9lNxYzWToTDhozDv6MSlA )でも見ることができます。