脱北者の男が軍事境界線を越え北韓に戻った問題について、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官は28日、国会国防委員会で、「全ての部分について無限の責任を負う」として、謝罪しました。
脱北者の男は今月18日、 仁川(インチョン)市江華島(カンファド)の鉄条網の下の排水路を通り抜けて北韓に戻ったとみられています。排水路の内部には、鉄条網が二重に設置されていましたが、老朽化していることが確認されており、男は、排水路の鉄条網を押しのけて排水路を通り抜けたものとみられます。
この問題について、鄭景斗国防部長官は、「指摘を受けても返す言葉がない。すべての部分について無限の責任を負う」として、謝罪しました。
その一方で、軍の警戒態勢に不備があったとする指摘については「韓国軍の監視整備は補強されており、兵士も24時間体制で警戒任務に当たっている。軍の警戒態勢は決して脆弱ではない」と強調しました。
一方、北韓に戻った脱北者の男は、先月から性暴力の疑いで警察の捜査を受けていたことが調査で明らかになり、男は、処罰から逃れるために、北韓へ戻ったものと見られます。