新型コロナウイルスの治療薬として、韓国でも使用が承認された「レムデシビル」の価格について、韓国政府は、アメリカの製薬企業との価格交渉で決まるため、今の段階で予測するのは難しいと説明しました。
レムデシビルは、アメリカに本社がある「ギリアド・サイエンシズ」がエボラ出血熱の治療薬として開発を進めてきた薬で、新型コロナウイルスの治療にも効果があるとされています。
韓国政府は先週、感染症患者の治療にレムデシビルを使用することを承認し、特別輸入することを決めたと発表しました。
中央事故収拾本部は30日の記者会見で「レムデシビルのような独占的な新薬の場合、価格設定の交渉が難航する可能性がある」として、価格は、今後の交渉にかかっているため、今の段階で予測するのは難しいという考えを示しました。
一方、中央防疫対策本部は、レムデシビルは、アメリカでの供給が優先されているため、韓国への輸出に関する交渉は、8月以降になる見通しを示しました。中央防疫対策本部は、重症患者の治療のため、公式に輸入される前に、レムデシビルを使用する案について検討しているということです。
現在、レムデシビルを承認したり、使用を許可したりする国は増えていて、アメリカのFDA=食品医薬品局は5月1日、新型コロナウイルスの重症患者に対する緊急使用を認めたほか、日本政府も、レムデシビルをウイルスの治療薬として承認しています。