アメリカの空母2隻が、韓半島周辺を含むアメリカ海軍第7艦隊の作戦区域に前進配備されました。
アメリカ海軍のインド太平洋司令部によりますと、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」と「ニミッツ」が21日からフィリピン海で作戦活動に入りました。またアメリカ海軍は、この2隻の空母が第7艦隊の作戦区域に配備されると説明しています。空母の前進配備をめぐっては、アメリカが南シナ海などで中国軍の動きを牽制するねらいがあるとされている一方で、最近の北韓による韓国への軍事的圧迫など韓半島の安全保障情勢が反映されたとする見方も出ています。
アメリカ海軍によりますと、セオドア・ルーズベルトとニミッツの2隻を含む空母打撃群は、防空訓練、長距離攻撃、機動訓練などの任務を遂行する計画だということです。日本の横須賀基地を事実上の母港とするのロナルド・レーガンも加われば、3隻の空母が第7艦隊の作戦区域で活動することになりますが、これは2017年に行われた韓国海軍との合同演習以来となります。
一方、北韓は、韓国向け宣伝放送に使っていた拡声器を21日から再び設置したほか、韓国を非難するビラを制作したと明らかにしていますが、民間の航空追跡サイト「ノーコールサイン」によりますと、韓国空軍の航空統制機1機とアメリカ空軍の偵察機1機、韓国駐在アメリカ軍の偵察機6機が22日、北韓に対する監視飛行を行いました。韓米の偵察機8機が同じ日に出動して、監視飛行を行うのは極めて異例です。