15日に行われた国会議員総選挙は、2年後の大統領選挙の行方を垣間見ることができるという点でも注目を集めていました。
これまで3人の大統領を排出し、韓国の「政治1番地」と呼ばれるソウルの鍾路(チョンノ)区では、与党「共に民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)選挙対策委員長が最大野党「未来統合党」の黄教安(ファン・ギョアン)代表に勝利し、本人はもちろん、党の勝利をけん引し、次期大統領選挙における有力候補としての足場を固めました。
李洛淵委員長は、記者時代に東京特派員として勤めていた「知日派」とされていて、国務総理を務めていた去年10月には、「即位礼正殿の儀」に韓国政府代表として参列し、安倍総理とも面談するなど韓日関係の改善に取り組みました。
また、与党が不利とされていた地域で当選した李光宰(イ・グァンジェ)元江原道(カンウォンド)知事や金斗官(キム・ドゥグァン)元慶尚南道(キョンサンナムド)知事、そして今回落選はしたものの金富謙(キム・ブギョム)前行政安全部長官も、次期大統領選挙の有力な候補とされています。
一方、野党の有力な候補たちは今回の選挙で大きなダメージを受ける形となりました。
今回の敗北の責任をとって辞任を宣言した「未来統合党」の黄教安(ファン・ギョアン)代表は今後が不透明な状態で、政界では新人の高旼廷(コ・ミンジョン)「共に民主党」候補に敗れた「未来統合党」の呉世勲(オ・セフン)前ソウル市長も政治的なブランクを余儀なくされました。
野党陣営では、無所属で当選した洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補などが次期大統領選挙の有力な候補として注目されています。