新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、韓国政府は30日に中国・武漢にチャーター機2便を派遣し、現地の韓国人を帰国させる予定でしたが、運航されるのは30日夜の便1機だけとなったもようです。
外交部の当局者が30日、明らかにしたところによりますと、「チャーター機の派遣日程に変更が生じたため、現地の韓国総領事館が搭乗予定の韓国人に緊急で案内した」ということです。
外交部は30日と31日にそれぞれ2便ずつ、合わせて4便のチャーター機を現地に派遣する方針を決め、両国の外相が電話会談するなど、中国政府との調整を行っていましたが、協議の結果、中国当局はいったん30日の夜にチャーター機1機の派遣を承認したということです。
このチャーター機には、現地の韓国人のうち、新型コロナウイルスの感染症状がない360人を乗せる予定だということです。
チャーター機の派遣日程が変更されたのは、中国政府との協議が円滑に進んでいないためとされますが、これについて、外国から多くのチャーター機が派遣され、「大量の国外脱出」と思われるのを中国が嫌っているためという見方が出ています。
外交部は、30日のチャーター機に乗れなかった残りの韓国人の帰国や追加のチャーター機派遣について、中国側と引き続き協議していると話しています。