天皇が即位を内外に宣言する「即位礼正殿の儀」が2週間後に迫るなか、韓国政府がこの式典に特使として誰を派遣するかをめぐって苦心しているもようです。
外交部の関係者は7日、「特使として誰を派遣するかはまだ決まっていない。近く発表する予定だ。それが決まれば、日程などを日本側と調整できるだろう」と話しました。
アメリカはチャオ運輸長官、中国は王岐山国家副主席を派遣することをすでに決めています。
韓国政府の決定がこのように遅れているのは、今回の特使の派遣が今後の韓日関係に与える影響が大きいと判断しているためとみられます。
しかし安倍晋三首相は、韓日の対立が深まって以降、韓日首脳会談を避けていて、式典が行われる4日間、来日した50か国あまりの要人らと会談する日程が詰まっていることから、文在寅(ムン・ジェイン)大統領や 李洛淵(イ・ナギョン)国務総理などトップレベルの要人が訪れても、安倍首相と意味のある会談を行うのは難しいという見方も出ています。
一方、共同通信は外交筋の話として、韓国政府が「即位礼正殿の儀」に李総理を派遣する意向を日本側に伝え、両国が最終調整しているとしたうえで「文大統領の参列の可能性はなくなった」と報じました。
また「李総理は来日に際し、首相経験者との会談を検討している」と伝えました。