康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は、タイ・バンコクで来月1日から開催されるARF=東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム閣僚会議に出席するために31日にバンコク入りし、 ASEAN関連外相会議に出席するほか、参加国のうち8か国前後の国と2国間の外相会談を行う予定です。
外交部の尹淳九(ユン・スング)次官補は25日、記者会見で、「ASEAN関連外相会議で、多くの成果が得られることを期待している」とし、「自由で公正な貿易環境の重要性を強調し、最近の日本の不当な輸出規制措置について、早急な撤回を様々な機会を通して促す予定だ」と述べました。
また、今回開催される5つのASEAN関連外相会議で採択される議長声明に、自由貿易の重要性を強調する内容を盛り込みたいとし、その方策を検討していることを明らかにしました。
ARFは、地域の安全保障に関する協議体であるため、貿易に関する問題は通常扱いませんが、韓国は、日本の今回の報復措置が、ASEANをはじめとする他の国々にも影響を及ぼしかねないという点を強調する方針です。
一方、康長官は、ASEAN関連外相会議に先立ち、今月31日から2日間、8か国前後の国と個別の外相会談を行う予定ですが、日本の河野太郎外相との会談は今のところ予定されておらず、韓米日外相会談の見通しも立っていません。
外交部当局者は、「政府は、日本が輸出規制措置を撤回すべきであるとの立場ではあるが、対話を通じてこの問題を解決しなければならないため、日本と対話する意思がある」とし、「韓日外相会談は予定されていないが、対話の実現に向けて努力している」と述べました。
また、外交部は今回の会議に参加するアメリカのポンペイオ国務長官 と中国の王毅(オウ・キ)外相、ロシアのラブロフ外相との会談に向けて日程の調整を進めています。
ロシアとの外相会談が実現すれば、康長官は、ロシアと中国の軍用機が、韓国の防空識別圏(KADIZ)に無断で侵入し、独島周辺の領空を侵犯したことについて、改めて抗議するものとみられます。