今年に入って韓国では、物価上昇率が0%台にとどまっており、物価下落と景気後退が同時に進むデフレに近い現象との見方が出ています。
現代経済研究院は、このほどまとめた報告書の中で、景気低迷に伴い物価上昇率が0%台にとどまっている今の状況について、「デフレに近い」との見方を示しました。
4月の消費者物価指数は、前の年の同じ期間に比べて0.6%上昇し、上昇率は1月から4か月連続で0%台にとどまっています。
報告書は、「物価上昇率の鈍化は、供給物価の安定というより、需要が減っていることの影響が大きい」と指摘し、「今後、消費と投資の減少がさらなる物価安につながるおそれがある」としています。そのうえで、「景気低迷がしばらく続く可能性が高いため、政策金利の引き下げを検討する必要がある」と指摘しています。