韓日関係が悪化しているなか、韓国の李洛淵(イ・ナギョン)国務総理の秘書室長を務める鄭雲鉉(チョン・ウンヒョン)氏が、長嶺安政韓国駐在日本大使と数回にわたって接触したことがわかり、 両国の関係改善に向けて李国務総理側が乗り出したという見方が出ています。
鄭室長は14日、SNS=ソーシャルネットワーキングサービスに「前日午後、長嶺大使一行と2時間にわたって京畿道(キョンギド)安山(アンサン)の遊歩道を歩いた」と投稿しました。
この集いには、韓国側は総理室から鄭室長と外交補佐官、日本側は長嶺大使と政務官2人が出席しました。
鄭室長と長嶺大使は、日本から訪れた高官が李総理と会談する際、韓国側と日本側の同席者としてそれぞれ出席し、絆を深めてきたとされます。
鄭室長は、今回の集いについて「私は韓日外交の直接的な当局者ではないため、韓日両国の懸案を取り上げる場ではなく、互いに話し合い、意思疎通する場だった」と説明しました。
また「最近、韓日両国は、元徴用工への賠償をめぐる最高裁判所の判決を契機に、関係がぎくしゃくしている。きちんと決着をつけなかった歴史はよみがえり、議論の的になりがちだ」という見解を示しました。
しかし、「結論は、韓日両国は、好きでも、憎くても、無視することのできない隣国で、経済・社会的に互いに重要な存在だということだ」としたうえで、「私たち2人が、両国関係の架け橋の役割を果たせれば、この上なく嬉しいだろう」と語りました。
一方、日本のメディアは13日、安倍首相が、ことし6月に大阪で開かれるG20=主要20か国サミットの場で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との韓日首脳会談を見送る方向で検討していると伝えています。