大韓民国臨時政府の樹立から100年を迎えた11日、李洛淵(イ・ナギョン)国務総理は記念式典で演説し、「分断を乗り越え、平和と繁栄の韓半島を実現しなければならない」と呼びかけました。
李総理はソウルの汝矣島公園で11日午後7時すぎから開かれた記念式典で、「100年前の今日、大韓民国臨時政府が中国で立ち上げられた。いまの大韓民国の土台はこのとき築かれた」と述べました。
また「1945年8月15日に韓国は独立を迎えたが、臨時政府の指導者たちが夢見ていた状態ではなかった。南北に別々の政府が発足し、北韓の侵略により同じ民族同士で戦争が起きた」と話しました。
さらに、「この100年間の韓国の歴史は、決して平坦なものではなかった。35年間、外部勢力の支配を受けたのに続いて、3年間、戦争を行った。71年間、分断され、南北が互いに憎しみ、対立してきた。貧困や相次ぐ政変も経験した」と語りました。
そのうえで李総理は、これからの挑戦課題として、△ 平和と繁栄の韓半島 △ 革新国家 △ 包容国家 △ 安全国家 △ 正義国家の5つの目標を掲げました。
李総理は、「分断を乗り越え、平和と繁栄の韓半島を実現しなければならない」と強調し、「アメリカ、中国、日本、ロシアなど国際社会と協力し、韓半島の平和と共同の繁栄を模索している」と明らかにしました。
記念式典には当初、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が出席する予定でしたが、韓米首脳会談の日程と重なったため、李総理が演説することになりました。
演説は、文大統領の代読ではなく、李総理の名義で発表されました。