文在寅(ムン・ジェイン)大統領は8日、統一部長官に金錬鉄(キム・ヨンチョル)氏、中小ベンチャー企業部長官に朴映宣(パク・ヨンソン)氏をそれぞれ任命し、すでに任命されていた長官3人とともに任命状を授与しました。
文大統領は、国会の聴聞会を経て人事案を承認する人事聴聞報告書を7日までに送付するよう国会に要請していましたが、最大野党「自由韓国党」をはじめとする野党の反対で、金錬鉄氏と朴映宣氏については期限までに採択できませんでした。
文大統領は8日、青瓦台で、この2人の任命案を裁可し、すでに任期についていた陳永(チン・ヨン)行政安全部長官、朴良雨(パク・ヤンウ)文化体育部長官、文成赫(ムン・ソンヒョク)海洋水産部長官の3人とともに任命状を授与しました。
文大統領は9日、新しい長官5人が初めて出席する閣議を開いたあと、10日、韓米首脳会談のため、アメリカに向かいます。
しかし、野党は2人の任命に強く反発しています。
「自由韓国党」は、「長官には不敵格だ」として、2人の辞退を求めるなど対抗姿勢を崩しておらず、「正しい未来党」も「国会を無視した対応だ」と批判しました。
文政権で、国会の人事聴聞報告書の採択がないまま任命された閣僚級の高官は、合わせて10人となりました。
与野党の対立が激しさを増しているなか、「国会で滞っている国民生活に関する法案の審議がさらに遅れる」という懸念の声が出ています。