アメリカの主なメディアが、韓国の5人組み男性アイドルグループ「SHINee(シャイニー)」のメンバー、ジョンヒョンさん(27)の死亡を受け、K-POP産業の裏に隠れた問題点に注目しています。
芸能メディアのバラエティーは、韓国の芸能産業は、残酷なほど厳しい競争の世界になっているといい、これを『ハンガーゲーム』に例えました。スーザン・コリンズの SF小説であり、映画シリーズにもなっている『ハンガー・ゲーム』は、未来社会で12歳から18歳の少年少女が、独りだけ生き残る生存競争を繰り広げる内容です。アイドルを目指す才能豊かな候補者が集まり、企画会社に徹底的な管理の下でトレーニングを受け、厳しい競争を経てスターになるK-POPのアイドル養成システムが、まさに『ハンガー・ゲーム』だということです。
一方、アメリカの日刊ワシントン・タイムズ(WP)とロサンゼルス・タイムズ(LAタイムズ)は、経済協力開発機構の平均を上回る韓国の高い自殺率に注目しました。ワシントン・タイムズは、ジョンヒョンの死亡が、全世界のファンにとって精神面での健康に注目するきっかけとなっとし、2015年の韓国の自殺率は、人口10万人当たり30人に近く、 OECD会員国のうち1位だと説明しました。ロサンゼルス・タイムズもこれについて「華やかな音楽産業で世界的に注目あれている韓国は、先進国のうち自殺率がもっとも高いという不名誉も抱えている」と伝えました。
ニューヨークタイムズ(NYT)は、「K-POPでかけがえのない存在を失った。他の歌手たちが演技やファッションなど、他の分野に活動を広げているなか、ジョンヒョンは、歌手・作曲家・プロデューサーなど、音楽活動だけに集中した。SHINeeも5人のメンバーが、長い間一緒に活動してきた。韓国芸能界のルールから外れた例外的な存在だった」と評価しました。