韓国と日本の国宝、半跏思惟(はんかしゆい)像を1体ずつ共同で展示する特別展示会の日本展示会「ほほえみの御仏 ~二つの半跏思惟像~」が21日、上野の東京国立博物館で開幕しました。
この特別展は、去年の韓日国交正常化50年をきっかけに企画されたもので、韓国では、先月24日から今月12日までソウルの国立中央博物館で開かれました。
韓国からは、国立中央博物館が所蔵する国宝78号の半跏思惟像が、日本からは、奈良県の中宮寺の本尊で、国宝の菩薩半跏像が展示されています。
開幕の式典には、韓国から国立中央博物館長や仏教関係者らが大勢出席しました。
一方、開幕を控え、20日には、2つの半跏思惟像の前で、裏千家の千玄室大宗匠による献茶式が行われました。
特別展示会の開幕式で、千玄室大宗匠は、「両国のこうした交流が友好関係の発展と平和の定着につながることを望む」と述べたのに対して、韓国の仏教関係者は、「今日、両国の状況や立場は異なるかも知れないが、半跏思惟像を作った両国国民の思いは、異ならなかったはずだ。両国の交流がさらに深まるよう、仏教界としても努力する」と語りました。
日本での展示は、来月10日まで行われます。