世界3大文学賞とされる国際ブッカー賞を、アジアで初めて受賞した作家、韓江(ハンガン)さん(46)の短編集「菜食主義者」が、受賞をきっかけにベストセラーになりました。
韓国最大のオンライン書店「Yes24」は、20日、韓江氏の「菜食主義者」が、5月第3週の総合ベストセラーランキングで1位になったと発表しました。
「菜食主義者」は、幼少時の肉食のトラウマを抱える女性が、極端な菜食に走り、死に近づいていく過程を細かく描写した小説で、９年前に出版されましたが、この本の英訳版が国際ブッカー賞に輝きました。
ブッカー賞を受賞した17日に「Yes24」ではまず1万部が、同じくオンライン書店の「インターパーク」では6500部、「アラジン」でも5500部が販売され、1日の販売量としては出版業界最大の記録を更新しました。
またアメリカやイギリスでの販売も好調で、イギリスのアマゾンドットコムでは受賞の翌日の18日にベストセラーランキングで16位、アメリカのアマゾンドットコムの政治小説部門では1位になりました。
韓国の出版業界は、韓江氏のブッカー賞受賞によって業界が活性化されることを期待しており、関係者は「一過性のブームに終わることなく、これによって韓国文学への関心が高まり、読者が増えるきっかけになれば」と話しています。