水泳の元韓国代表、朴泰桓(パク・テファン)が記者会見で、国民に向けて土下座して、リオ・オリンピック出場の機会を与えてほしいと、訴えました。
朴泰桓は2日、仁川(インチョン)市庁で開かれた記者会見で、「私が水泳で良い成績を出し、国に貢献できるように、一度だけ機会を与えていただければありがたい」として、国民に向けて土下座しました。
この記者会見は、劉正福(ユ・ジョンボク)仁川市長が、2013年から2014年にかけて仁川市庁所属の水泳選手として活躍した朴泰桓に、オリンピック出場の機会を与えることを訴えるために開いたものです。
劉市長は、「禁止薬物の使用は、当然それに応じた代償を払わなければならないが、朴泰桓は、すでに国際水泳連盟からの処罰を受けている。国内外で、こうした二重処罰の規定を改めて、オリンピックに出場した例もある。オリンピックに出場し、国威を発揚する機会が朴泰桓に与えられるよう、大韓体育会関係者に、前向きな判断をしてもらいたい」と訴えました。
朴泰桓は、2014年9月にドーピング検査で陽性となり、国際水泳連盟から1年6か月間の出場停止処分を受け、ことし3月2日に処分は終えていますが、大韓体育会では、ドーピング検査で陽性となった選手は、処分が満了してからも3年間、韓国代表にはなれないという方針のため、リオ・オリンピックには出場できなくなっています。
こうしたなか、朴泰桓はこのほど、リオ・オリンピック韓国代表の2次選抜大会を兼ねて行われた第88回東亜水泳大会に出場し、男子自由形400メートルで、今シーズン世界ランキング4位に当たる記録で優勝するなど、大会4冠の成績を挙げています。