今月4日に軍事境界線の南側で北韓軍が埋設したとみられる地雷によって韓国軍兵士2人が重傷を負った事件を受けて、韓国が拡声器による宣伝放送を再開し、20日にに北韓軍が軍事境界線付近の韓国軍の部隊に向けて砲撃を行い、韓国が報復攻撃を行ったことで、南北の間では軍事的な緊張が高まっています。
韓国軍当局によりますと、北韓軍は20日4時ごろ、軍事境界線近くの韓国軍の部隊に向けて2回にわたって4発の砲弾を撃ち込んだということです。
1回目は14.5ミリの高射砲で京畿道(キョンギド)漣川(ヨンチョン)に向けて、2回目は76.2ミリの直射砲3発で軍事境界線から700メートル南に向けて発射したということです。
このため、砲撃があった現場に近い一部の地域には避難命令が出されました。
続いて北韓は、金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党書記名義の書簡を韓国に送り、韓国軍が先週から続けている拡声器による宣伝放送をやめるよう要求しながらも、「今の事態を収拾し関係改善の道を開くため努力する意思がある」と伝えてきました。
さらに北韓は、韓国国防部に電信文を送り、韓国軍による放送を韓国時間で22日午後5時半までに中止しなければ、軍事的行動を開始する」と威嚇してきました。
これに対して韓国軍は20日、155ミリの自走砲で合わせて29発の対応砲撃を行いました。
対応砲撃が、北韓の砲撃から1時間後に行われたことから、後手に回った対応という指摘が出ていることについて、韓国のペク・スンジュ国防部次官は、敵の挑発を確認してから、住民の非難時間を確保したあとの対応だったと説明しました。
韓民求(ハン・ミング)国防部長官は21日午前、韓国軍の全軍作戦指揮官会議を開き、22日午後5時半以降、北韓のさらなる挑発の可能性があるとして、断固として対応し、効果的に状況の管理にあたるよう指示しました。
韓国軍当局は21日午前、西海の軍通信線を通じて北韓軍総参謀部宛てに合同参謀本部名義の電信文を送りました。
韓国軍は電信文で、「北韓の最近の地雷や砲撃による挑発は休戦協定に真っ向から反するもので、重大な挑発だ」と厳重に警告し、北韓に対して、無謀な挑発をあきらめるよう求めました。
また「自衛権を行使して強力に対応する。それによって引き起こされる事態の責任はすべて北韓にある」と明確にしました。