韓国の情報機関、国家情報院がスマートフォンなどから情報を盗むハッキングプログラムをイタリア企業から購入していた問題で、国家情報院がイタリア企業に分析を依頼した機種のスマートフォンを、政府が国家情報院からの提案を受けて、高度のセキュリティ対策が施された「セキュリティフォン」として政府高官に支給していたことがわかりました。
韓国のメディア、CBSノーカットニュースが21日伝えたものです。
それによりますと、政府は、去年3月、国家情報院の提案を受けて、各政府部署の長官や次官など政府高官およそ1000人に対し、高度のセキュリティ対策が施された「セキュリティフォン」として、三星(サムソン)電子のスマートフォン「ギャラクシーS3」を支給していたことが、国家情報院の内部文書でわかったということです。
「セキュリティフォン」には、音声通話やテキストメッセージなどを暗号化して送信する機能が登載されているほか、紛失した際には遠隔で初期化やデータの削除ができるようになっていて、国家情報院のセキュリティー検証を経て支給されたということです。
ところが、支給を受けた高官らは、プライバシーの侵害などを懸念して、使用を敬遠し、国家情報院は、各部署の担当者を呼んで、積極的な使用を呼びかけたということです。
「セキュリティフォン」として支給された「ギャラクシーS3」は、1年前に国家情報院がイタリアの企業に分析を依頼した機種であることから、国家情報院による盗聴・傍受の対象に政府高官も入っていたのではないかとする見方が広がっています。
これについて、国家情報院の関係者は、「セキュリティフォンの支給を提案したことは事実だが、支給を主導したのは安全行政部、現在の行政自治部で、詳しい内容は知らない」としています。