国家情報院がイタリアの業者からスマートフォンのハッキングプログラムを購入したとされる資料が流出した問題で、国家情報院の院長は14日、ハッキングプログラムの「RCS(Remote Control System)」を購入した事実は認めましたが、「国民を対象に使用した事実はない」として、民間人に対する監視や、選挙との関連性を強く否定しました。
国家情報院の李炳浩(イ・ビョンホ)院長は14日、国会の情報委員会に出席し、「2012年1月と7月に、イタリアのスパイウエア開発会社「ハッキングチーム」からおよそ20人分のRCS(Remote Control System)を購入した」と述べ、ハッキングプログラムを購入した事実を認めました。
そのうえで、李炳浩(イ・ビョンホ)院長は、「サイバー空間は事実上の戦場で、21世紀の新たな安全保障の脅威となっている。ハッキングプログラムの購入は、北韓や海外の情報収集、新技術の研究が目的だ」と述べ、民間人に対する監視や、大統領選挙との関連性を強く否定しました。
しかし、流失したイタリアのスパイウエア開発会社「ハッキングチーム」の内部資料によりますと、
▼国家情報院がハッキングプログラムを購入した時期が、2012年4月の総選挙の前と、12月の大統領選挙投票日の11日前であること、
▼国家情報院がイタリアの業者に対して、通話モニタリングや、モバイル・メッセンジャー・アプリ「カカオトーク」のハッキングの可否について問い合わせていたこと、
▼三星ギャラクシーのニューモデル発売に合わせてハッキングの可否を問い合わせたことなどから、民間人への査察や、選挙との関連性を指摘する見方が広がっています。
ハッキングプログラムを使った携帯電話の盗聴・傍受は通信秘密保護法違反に当たります。情報委員会所属の与野党議員は、李炳浩(イ・ビョンホ)院長の説明は不十分だとして、近く、国家情報院を訪問し、ハッキングプログラムがどう使われていたかについて確認することにしています。
RCS(Remote Control System)は、スマートフォンの電源がオフの状態でも、カメラや録音機をリモートコントロールできます。
国家情報院によりますと、RCS(Remote Control System)は、アメリカをはじめ世界35カ国97の情報捜査機関が使用しているということです。