生きた炭疽菌のサンプルがアメリカ軍の研究所から韓国の京畿道(キョンギド)烏山(オサン)にある韓国駐留アメリカ軍の空軍基地に送付された問題で、保健福祉部の疾病管理本部は、現地調査に乗り出しました。
生物テロ担当者や感染性物質輸送担当者が烏山基地に派遣され、生きた炭疽菌が送付された研究所の遮断状態や滅菌状態などの調査に当たっています。
烏山基地の実験室の存在は、アメリカ国防総省が27日、アメリカ・ユタ州の軍研究所から不注意で生きた炭疽菌のサンプルがアメリカの9つの州と烏山の韓国駐留アメリカ軍基地に送られたと発表したことで明るみになったものです。
烏山基地の実験室は、普段から、炭疽菌などの菌を使って実験を行っていますが、これまでに韓国政府に通知したことがなく、その理由については「規程がなかったため」と説明しています。
韓国駐留アメリカ軍が実験室の存在を伏せ、炭疽菌の実験を行ってきた理由について、北韓軍が生物化学兵器で攻撃してきた場合に備え、炭疽菌の除去技術を高め、ワクチンを改良することが目的との見方が出ています。
北韓軍は、炭疽菌やペスト菌など13種類の生物化学兵器を保有しているとされています。
炭疽菌は人や動物の体内に侵入すると毒素を生成し、血液内の免疫細胞を破壊してショックを誘発し、場合によっては死に至ることもあります。アメリカでは2001年、炭疽菌を報道機関や連邦議会に郵送する事件が起き、5人が死亡しています。