リッパート韓国駐在アメリカ大使が凶器を持った男に襲われた事件を受けて、テロを阻止するための法律の制定に向けた動きが与党を中心に出ています。
韓国では、現在、テロに関する法律はなく、1982年に制定された「国家対テロ活動指針」があるだけで、与党セヌリ党は、関連法の制定が急務であるとして、現在、懸案となっている「テロ防止法」と「国家サイバーテロ防止法」、それに「国家対テロ活動と被害保全基本法」のいわゆる「テロ防止3法」の成立を目指していく方針です。
また、セヌリ党内部では、韓米同盟を強化するための具体的な行動が必要な時点との認識が広く形成され、アメリカの終末高高度防衛ミサイル「サード(THAAD)」の韓半島への配備についても議論を本格化させていく構えをみせています。
セヌリ党、政府、大統領府青瓦台は15日に政策調整協議会を開き、テロ防止関連法案と「サード」の韓半島配備について協議することにしています。
ただ、テロ関連法案については、野党が情報機関の権限の濫用や人権侵害の可能性があるとして反対しており、また、「サード」の配備についても、中国やアメリカとの関係に大きな影響を与える可能性があることから、政府があいまいな態度を取っているうえ、野党も明確な立場を示していないため、いずれについても簡単に結論を出すことはできないものとみられています。