駐韓アメリカ大使が5日、男に刃物で切りつけられてけがをした事件で、警察は、男に対し、殺人未遂や外国使節暴行、業務妨害の疑いなどで逮捕状を請求しました。
警察当局は6日、殺人未遂容疑の適用について、男が前もって凶器を準備するなど計画的な犯行だったことや、顔などを何度も攻撃した点から、殺人の未必の故意があったと認められると説明しました。
また、男が1999年から2007年まで7回にわたって北韓を訪問し、2011年12月にはソウルにある徳寿宮(トクスグン)前に故金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の焼香所の設置を試みたことや、南北間の「停戦協定」を「平和協定」に改めるべきなどと、北韓と同様の主張をしていることから、捜査の結果によっては、国家保安法違反容疑を適用することも検討しているということです。
一方、警察は6日午前、男のソウル市内の自宅兼事務所を家宅捜索しました。
関係書類を押収し、これらをもとに犯行の詳しい動機や、背後に何らかの勢力があるか、また共犯の有無について調べる方針です。
これまでの調べに対し、男は殺人の意図はなかったと主張し、動機については「南北和解の雰囲気を妨げる韓米合同軍事演習に抗議するため」と供述しているということです。
男は5日午前7時40分ごろ、ソウル市内の講演会会場で刃渡り25センチの果物ナイフでリッパート大使を切りつけ、顔や腕に傷を負わせ、その場で取り押さえられました。