韓国が主導する世界テコンドー連盟(WTF)が、世界選手権大会に北韓が主導する国際テコンドー連盟(ITF)を公式に招き、北韓が近く応じるものとみられます。
世界テコンドー連盟の趙正源(チョ・ジョンウォン)総裁が16日、ソウル市内の韓国プレスセンターで開かれた記者懇談会で明らかにしたところによりますと、5月にロシアで開かれる世界テコンドー選手権大会の開幕式に国際テコンドー連盟の張雄(チャン・ウン)総裁と実演団20人を公式に招待したということです。
趙総裁は、「先月中旬に国際テコンドー連盟に公式な招待状を送っていて、まだ回答は来ていないが、近く回答をもらえると期待する」と話しています。
これに先立ち、国際テコンドー連盟の張総裁は今月6日に行われたアメリカ政府系放送のボイス・オブ・アメリカとの電話インタビューで、趙総裁が去年11月に電子メールで招待の意向を示したのに続いて、先月公式な招待状を送ってきたため、受け入れた」と話しています。
韓国の「世界テコンドー連盟」と北韓の「国際テコンドー連盟」は、去年8月に中国の南京で、IOC=国際オリンピック委員会の立会いの下、テコンドーの発展に向けた合意書を結びました。
合意書には、それぞれが主催する大会にお互いに選手を出場させることや、主催する側の試合の規則を遵守することなどが盛り込まれています。
今回の招待は、この合意書によるもので、これまではオリンピックにはIOCが認める世界テコンドー連盟の選手だけが出場できましたが、合意書によって、北韓の選手もオリンピックに出場できるようになりました。