部隊内での相次ぐ集団暴行事件を契機に、高まる軍の司法制度の見直しについて、国防部が22日に開催した「兵営文化革新のための軍高官懇談会」では、 改革には消極的な意見が多く出されました。
この懇談会は、韓民求(ハン・ミング)長官が相次ぐ集団暴行事件を契機に、軍の人権軽視の体質に批判が高まっていることから開いたもので、陸海空軍の参謀総長や国防部の室長局長ら軍首脳部が出席しました。
懇談会では、軍司法制度の改革案として、指揮官が持つ減刑権を一部制限することや一般将校が裁判官としてではなく、陪審員として裁判に参加する案などをめぐって意見が交わされましたが、軍司法制度の専門性や特殊性を重視する立場から、改革には消極的な意見が多く出されました。
韓国では憲法に基づいて軍事裁判所が設置されていますが、一般将校が裁判官を務めたり、事件が起きた際に責任を取るべき指揮官が、事件の捜査と裁判を指揮するほか、減刑権まで持っていて、2010年から4年間に起きた暴行事件の加害者のうち、実刑判決を受けたのは全体の2%となっています。
この司法制度について、盧武鉉政権の2005年に、指揮官の減刑権や軍事裁判の廃止などを盛り込んだ軍司法制度改正案をまとめましたが、李明博政権発足直後の2008年に軍部が改善案を拒否し、現在の軍司法制度が維持されてきています。