旅客船沈没事故の真相究明と遺族に対する支援などを盛り込んだ「セウォル号特別法案」について、韓国の与野党は、19日、最大の焦点となっていた特別検事の任命方法をめぐって、遺族や野党側の意向が反映されるかたちに修正することで改めて合意しました。
これに対して、遺族や野党の内部に反対論が出ていて、速やかに成立するかどうかは微妙な情勢です。
「セウォル号特別法案」については、与党セヌリ党と最大野党新政治民主連合が今月7日、最大の焦点となっていた沈没事故の真相究明に向けた特別検事の任命について、与野党2人ずつの委員を含む7人の候補推薦委員が決める候補2人から、大統領が任命することでいったん合意していました。
また、新たに発足する調査委員会については、野党や被害者の家族が強く求めていた捜査権や起訴権を付与しないことになっています。
これに対して、遺族から内容が不十分であるとして強い反発が出たことから、与野党がさらに交渉を続けた結果、7月臨時国会最終日の19日になって、特別検事の任命について、遺族や野党の意向をさらに反映させることで修正することで改めて合意したものです。
最終的に固まった法案によりますと、特別検事の任命方法をめぐって、候補推薦委員会の与党側の2人の委員について、遺族や野党の同意が必要とすることとし、野党側2人の委員と合わせて、推薦委員7人のうち4人の過半数の委員について、遺族や野党の意向が反映できるものになっています。
また、遺族への賠償や補償問題については9月から協議にとりかかることとしていますが、調査委員会の捜査権や起訴権については、これまでどおり、付与しないとしています。
この法案について、与党はすでに議員総会を開いて承認したのに対し、野党の内部には反対論があるほか、遺族らでつくる家族対策委員会も不満の声が強く、20日に開く総会で最終的な対応を決めるということで、「セウォル号特別法案」は、一部修正することで与野党が合意したものの、速やかに成立するかどうかは微妙な情勢です。