韓国は、65歳以上の高齢者の貧困率がOECD=経済協力開発機構加盟国の中で最も高い状態ですが、高齢者世帯5世帯のうち1世帯は、資産と所得の面で貧困状態から抜け出せないことがわかりました。
韓国保険社会研究院が11日発表した報告書によりますと、2011年から2年間の高齢者世帯の所得や資産を分析した結果、高齢者世帯全体の20.2%、つまり5世帯のうち1世帯 が、2年連続、資産や所得の面で貧困状態であることがわかりました。
なかでも一人暮らしの高齢者の場合、半数近い47%が2年連続貧困状態に陥っています。
また高齢者世帯の金融資産と不動産資産を合わせた平均総資産は、2012年に3億ウォン、日本円にしておよそ3000万円でした。これは高齢者ではない世帯の3億3000万ウォン、3300万円より少ない額です。
なかでも金融資産は、高齢者世帯が平均5500万ウォンで、高齢者ではない世帯の平均1億ウォンの半分に過ぎないことがわかりました。
保険社会研究院は、「貧困状態の一人暮らしの高齢者でも、扶養家族がいる場合、基礎生活保障制度の対象から除外されるため、制度の見直しが必要だ」と強調しています。