コメの市場開放の猶予期限が今年で終了することから、韓国政府は20日、コメの市場開放はもはや避けられないとして、今後の自由貿易協定交渉などでは、米の輸入自由化とともに関税を賦課して農家を守る方針を明らかにしました。
これは、韓国政府が20日、コメの市場開放の猶予期限が今年で終了するのを前に、農民団体などを対象にして開いた公聴会で、明らかにしたものです。
この中で、韓国政府は、「コメの国内消費が減っている中で、自由化をさらに先送りして、義務的に輸入するコメの貯蔵量をさらに増やすことは、国の財政に大きな負担になる」として、コメ市場を開放するとともに、輸入米に対して最高500%の高い関税を賦課して、農民を保護する方針を示したものです。
韓国のコメについては、1994年のウルグアイラウンド交渉で、現在、国内消費量の7.96%を義務的に輸入する見返りに、2015年までコメの市場開放を先送りしていて、2015年にコメ市場を開放する場合には、新たに関税率をWTO=世界貿易機関に通報する必要があります。
このため、韓国政府としては、来週中にも最終案をまとめて発表することにしていますが、コメ市場の開放に強く反対する農民団体からは強い反発も予想されています。