旧日本軍慰安婦への軍の関与を認めて謝罪した「河野談話」について、日本政府が、20日、「談話の作成過程で韓国側との文言の調整が行われた」などとする検証結果をまとめた報告書を国会予算委員会で公表したのに対し、韓国政府は「事実関係をごまかし、談話の信頼性を毀損しようとしている」として、厳しく批判しました。
1993年の「河野談話」をめぐっては、当時の官房副長官が、ことし2月の国会で、慰安婦による証言の裏づけはなかったと発言したことから、日本政府は、4月下旬から法律の専門家や有識者らによる検証チームを発足させ、談話の作成過程などを検証してまとめた報告書を、20日の国会予算委員会で報告しました。
報告書によりますと、▼慰安婦の募集を行った主体について、日本側が「軍当局の意向を受けた業者」としていたところを、韓国側の主張に配慮して「軍当局の要請を受けた業者」に書き換えたとして、談話の作成過程で、韓国側との文言の調整が行われたこと、▼慰安婦被害者に対する聞き取り調査では事後の裏づけ調査を行わなかったこと、▼韓日両政府が文言調整の事実を対外的に非公開とすることで一致していたことなどが明記されています。
これに対して、韓国政府は20日夕方、外交部報道官の声明を発表し、「日本政府は河野談話を継承するとしながら、これを検証すること自体が矛盾している」と指摘し、「事実関係をごまかし、談話の信頼性を毀損しようしている」として、報告書を公表した日本政府を批判しました。
また、談話の表現をめぐって韓日両政府が事前にすり合わせをしたとする日本側の主張について、「日本政府から度重なる要請があり、非公式的なルートで意見を出しただけだ」として、日本側の主張を否定しました。
そして「河野談話は日本政府自らの調査判断をもとに日本政府の立場を盛り込んで発表したもので、慰安婦被害者16人の証言が強制連行があったことを立証している証拠だ」と強調し、今後、国際社会とともに適切な対応措置をとる意向であることを明らかにしました。