韓国では、FTA=自由貿易協定の締結による関税の撤廃や引き下げによる効果で果物の輸入が増え、10年前に比べて金額で3.3倍に増えていることがわかりました。
関税庁は、韓国が最初にチリとFTAを締結してから10年になるのに合わせて、輸入の動向を分析した資料を13日に公表しました。
それによりますと、去年の果物の輸入は、金額で9億2900万ドル、重量では68万2000トンで、FTA締結前の2003年に比べて金額で3.3倍、 重量で1.5倍に増えました。
このうち、アメリカやASEAN=東南アジア諸国連合、チリなどから輸入した果物は、金額で全体のおよそ93%、重量でおよそ95%を占めています。
果物の種類では、2003年にはオレンジやバナナが占める割合が全体の71%に上っていましたが、去年は48%と大幅に減り、代わりにレモンやマンゴ、グレープフルーツ、チェリーなどの割合が増えています。
大型スーパー「ロッテマート」の関係者は、「現在はレモンやチェリーの関税はゼロで、グレープフルーツやぶどうも下がっているため輸入が増えている。関税効果がさらに広がれば、品質のよい果物を安く提供できるようになる」と説明しています。