北韓の朝鮮人民軍の総政治局長から解任された崔竜海（チェ・リョンヘ）氏が、総政治局長になる前の肩書きに戻り、事実上、左遷されたものとみられています。
朝鮮人民軍の総政治局長のポストは、それまでの崔竜海氏から朝鮮労働党組織指導部の黄炳誓（ファン・ビョンソ）軍事担当第1副部長に交代したことが、2日、確認されています。
朝鮮中央通信は3日、金正恩（キム・ジョンウン）第１書記が江原道元山(ウォンサン)で2日に行われた国際少年団キャンプ場の竣工式に出席したことを伝えるとともに、そこであいさつに立った崔竜海氏を、労働党中央委員会書記として紹介しました。
韓国の聯合ニュースは、崔竜海氏が少年団関連の竣工式であいさつしたことから、2012年4月に朝鮮人民軍の総政治局長に任命される前に務めていた労働党勤労団体書記に再び任命されたものと推定されるとしています。
北韓で事実上序列2位とされていた崔竜海氏は、「軟禁説」や「失脚説」が出ていましたが、この席で金正恩第１書記を除いては、黄炳瑞軍総政治局長、金己男書記、崔泰福最高人民会議議長に続いて4番目に名前を呼ばれたことから、完全な失脚はしなかったものの、事実上、左遷されたものとみられています。