アメリカのアップルが、特許侵害をめぐって韓国の三星電子を訴えた裁判の再審理で、カリフォルニア州連邦地方裁判所の陪審は21日、三星電子に対し、アップルに2億9000万ドル、およそ293億円の損害賠償金をさらに支払うよう命じる評決を下しました。
去年8月の評決では、三星が10億5000万ドルを支払うよう命じられましたが、賠償額の計算に一部誤りがあったとして、裁判長のルーシー・コー判事は、賠償額のうち6億4000万ドルだけを確定し、残りの4億ドルあまりについては、今月12日から再審理が行われていました。
今回の2億9000万ドルは、アップルが求めていた請求額3億7987万ドルを下回ったものの、三星電子が主張していた5270万ドルよりはるかに大きく、この陪審評決をコー判事が受け入れれば、三星電子は確定分と合わせて9億3000万ドル、およそ940億円をアップルに支払うことになります。
カリフォルニア州連邦地方裁判所は、この陪審評決にもとづいて来年初めごろ判決を出すものとみられます。