量的緩和を柱としたアベノミクスによる円安傾向を受けて、韓国の日本向け輸出が大きく落ち込み、韓国の輸出全体に占める日本向けの割合が5%台にまで下がったことがわかりました。
これは、韓国貿易協会などが22日、明らかにしたものです。
それによりますと、韓国の日本向け輸出の増加率は、ことし2月から8月までの7か月間、大幅に減り続け、去年の同じ期間に比べて、2月には17%、8月には13%も減少したということです。
これは、金融危機に見舞われた直後の2008年11月から12か月間、輸出増加率が減少し続けて以来の長さになっています。
また、韓国の輸出全体に占める日本向けの輸出の割合もことし1月の7.7%から8月には5%台にまで落ち込んでいます。
これは、量的緩和を柱としたアベノミクスによる円安傾向によるものとされていて、ドルに対するウォン高が続いていることから、世界市場での輸出競争力にも悪影響が出ています。
このうち、鉄鋼などの業種が打撃を受けているほか、世界市場で日本との競争が繰り広げられているITや自動車分野でも陰りが見え始めています。